○吉川松伏消防組合防災管理点検報告の特例認定に係る事務処理要綱
令和3年3月26日
消防長決裁
第1 趣旨
この要綱は消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第36条第1項において準用する法第8条の2の3に規定する防災管理点検報告の特例認定(以下「防災管理点検報告特例認定」という。)に係る事務処理について、必要な事項を定めるものとする。
第2 申請及び受付
防災管理点検報告特例認定に係る申請及び受付は次のとおりとする。
(1) 申請
防災管理点検報告特例認定を受けようとする者に、消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)別記様式第14号の防災管理点検報告特例認定申請書(以下「申請書」という。)を消防長宛てに1部提出させる。なお、申請書には防災管理対象物の管理を開始した日を確認することができる書類(不動産登記簿謄(抄)本、賃貸借契約書の写し及び防火対象物使用開始届出書の写し等)を添付させる。
(2) 受付
申請書を収受し、防災管理点検報告特例認定申請受付処理簿(様式第1号。以下「受付処理簿」という。)に必要事項を記載する。
(3) 申請書の審査及び補正
受付時には、(1)の申請書等について確認を行い、不備があるときは、補正を求めるものとする。
第3 検査
防災管理点検報告特例認定に係る検査は、書類確認及び現地調査により行うものとし、検査項目及び判定基準は、別表に掲げるとおりとする。
(1) 書類確認
書類確認は、次に掲げるとおりとする。
ア 吉川松伏消防組合査察規程(平成22年吉川松伏消防組合消防本部訓令第2号。以下「規程」という。)第12条の規定に基づく査察台帳、消防関係法令等に基づく各種届出等の内容を確認する。
イ 確認の結果、明らかに判定基準に適合しない検査項目があると認めたときには、現地調査を実施しないことができる。
ウ 確認結果の処理
(ア) 防災管理点検報告特例認定に係る検査結果書(様式第2号。以下「検査結果書」という。)に記載する。
(イ) 不備事項については、別表根拠条文の欄に掲げる根拠条文(以下「根拠条文」という。)を明記する。
(2) 現地調査
現地調査は、複数の職員により、防災管理対象物の関係者の立ち会いの下で行うものとし、次に掲げるとおりとする。
ア 現地調査中に、判定基準に適合しない検査項目があると認めたときは、当該調査を終了することができる。
イ 調査結果の処理
(ア) 検査結果書に記載する。
(イ) 不備事項については、根拠条文を明記する。
第4 認定又は不認定の決定及び通知
防災管理点検報告特例認定に係る認定又は不認定の決定及び通知は次のとおりとする。
(1) 認定又は不認定の決定
認定又は不認定の決定については、検査結果書により、法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第1項の要件を満たしている場合は認定し、要件をみなしていない場合は不認定とする。
(2) 認定又は不認定に係る通知書の作成
ア 認定通知書
(ア) 認定の効力が生じる日の欄の記載
認定を決定した日を記載する。
(イ) 特記事項の欄の記載例
管理について権原が分かれている防災管理対象物の場合は、防災管理対象物のどの範囲について認定するのか判別できるように、事業所の占有階等を記載する。
イ 不認定通知書
(ア) 認定しない理由の欄の記載
不認定としたすべての理由、根拠条文及び検査しなかった項目を記載する。
(イ) 特記事項の欄の記載例
管理について権原が分かれている防災管理対象物の場合は、防災管理対象物のどの範囲について不認定とするのか判別できるように、事業所の占有階等を記載する。
(3) 認定通知書及び不認定通知書の交付
認定通知書及び不認定通知書のいずれについても消防本部での交付を原則とし、受付簿に受領者の署名を求めたうえ、交付する。
第5 認定の取消し
認定を受けた防災管理対象物(以下「特例認定防災管理対象物」という。)に対する法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第6項の規定に基づく認定の取消しについては、規程第30条によるものとする。
第6 処理結果の記録
防災管理点検報告特例認定に係る処理結果は次のとおり記録するものとする。
(1) 受付簿に認定を決定した日又は不認定を決定した日を記載する。
(2) 失効又は取消の記録
失効又は取消の事案が発生した場合は、受付簿に、失効した日又は取消しを決定した日を記載する。
第7 申請書等の編冊
次に掲げる防災管理点検報告特例認定に係る関係書類は、受付簿に編冊するものとする。
(1) 認定通知書又は不認定通知書の写し
(2) 検査結果書
(3) 申請書
(4) 申請書の添付書類
第8 処理期間
行政手続法(平成5年法律第88号)第6条の規定に基づく認定又は不認定の標準処理期間は、30日間とする。この場合において、次に掲げる期間及び日は当該標準処理期間に含まないものとする。
(1) 申請書に不備を認めた場合の補正に要する期間
第9 認定通知書の通知証明書の交付
附則
この要綱は、令和3年4月1日から施行する。
別表
防災管理点検報告特例認定に係る検査項目等
検査項目 | 判定基準 | 根拠条文 |
管理開始日 | 申請者が、申請のあった消防法(以下「法」という。)第36条第1項に該当する建築物その他の工作物(以下「申請防災管理対象物」という。)の管理を開始した日から申請日において3年以上経過していること。 | 法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第1項第1号 |
命令の有無 | 申請日前の3年以内において法第5条第1項、第5条の2第1項、第5条の3第1項、第8条第3項若しくは第4項、第8条の2の5第3項、第17条の4第1項若しくは第2項又は第36条第1項において準用する第8条第3項若しくは第4項の規定による命令(申請防災管理対象物の位置、構造、設備又は管理の状況がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又はその他の法律に違反している場合に限る。)を受けていないこと。 | 法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第1項第2号イ |
命令事由の有無 | 法第5条第1項、第5条の2第1項、第5条の3第1項、第8条第3項若しくは第4項、第8条の2の5第3項、第17条の4第1項若しくは第2項又は第36条第1項において準用する第8条第3項若しくは第4項の規定による命令(申請防災管理対象物の位置、構造、設備又は管理の状況がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又はその他の法律に違反している場合に限る。)を受けるべき事由が現にないこと。 | |
取消しの有無 | 申請日前の3年以内において法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第6項の規定に基づく認定の取消しをされていないこと。 | 法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第1項第2号ロ |
取消し事由の有無 | 法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第6項の規定に基づく認定の取消しを受けるべき事由が現にないこと。 | |
法第36条第1項において準用する法第8条の2の2第1項による点検及び報告の実施 | 申請日前の3年以内において消防法施行規則(以下「規則」という。)第51条の12第2項において準用する規則第4条の2の4第1項に規定する期間ごとに点検し、報告されていること。 | 法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第1項第2号ハ |
虚偽報告の有無 | 申請日前の3年以内において虚偽の報告をしていないこと。 | |
法第36条第1項において準用する法第8条の2の2第1項による点検の結果 | 申請日前の3年以内において実施した法第36条第1項において準用する法第8条の2の2第1項に規定する点検の結果が、同項の規定に基づく点検基準に適合していること。 | 法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第1項第2号ニ |
防災管理者選任(解任)届出書の有無 | 規則第51条の9の届出がされていること。 | 法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第1項第3号 |
防災管理に係る消防計画作成(変更)届出書の有無 | 規則第51条の8第1項の届出がされていること。 | |
自衛消防組織設置(変更)届出の有無 | 消防法施行令(以下「令」という。)第4条の2の4に規定する防火対象物(同条第2号に掲げる防火対象物にあっては、同条第1号に規定する自衛消防組織設置防火対象物の用途に供される部分に限る。)にあっては、法第8条の2の5第2項の届出がされていること。 | |
防災管理業務の一部委託 | 防災管理業務の一部を委託している場合は、規則第51条の8第2項において準用する規則第3条第2項に定める事項が申請防災管理対象物の防災管理に係る消防計画に定められていること。 | |
管理権原を有する範囲 | 建築物その他の工作物(以下「防災管理対象物」という。)で管理について権原が分かれている場合は、規則第51条の8第2項において準用する規則第3条第3項に定める事項が申請防災管理対象物の防災管理に係る消防計画に定められていること。 | |
大規模地震対策特別措置法の指定 | 申請防災管理対象物が地震防災対策強化地域として指定された地域の防災管理対象物である場合は、規則第51条の8第2項において準用する規則第3条第4項に定める事項が、申請防災管理対象物の防災管理に係る消防計画に定められていること。 | |
防災管理に係る消防計画の実施 | 規則第51条の8第1項各号に定める事項のうち、申請防災管理対象物の防災管理に係る消防計画に定められている事項が定められたとおり適切に実施されていること。 | |
自衛消防組織の業務の実施 | 令第4条の2の4に規定する防火対象物(同条第2号に掲げる防火対象物にあっては、同条第1号に規定する自衛消防組織設置防火対象物の用途に供される部分に限る。)にあっては、規則第4条の2の10第1項各号に定める事項のうち、申請防災管理対象物の防災管理に係る消防計画に定められている事項が定められたとおり適切に実施されていること。 | |
共同自衛消防組織の決定 | 令第4条の2の4に規定する防火対象物(同条第2号に掲げる防火対象物にあっては、同条第1号に規定する自衛消防組織設置防火対象物の用途に供される部分に限る。)のうち、令第4条の2の5第2項の規定により、その管理について権原を有する者が共同して自衛消防組織を置く場合にあっては、規則第4条の2の10第2項各号に定める事項のうち、申請防災管理対象物の防災管理に係る消防計画に定められている事項が定められたとおり適切に実施されていること。 | |
訓練の実施回数 | 避難訓練を年1回以上実施していること。 | |
訓練事前通報の有無 | 避難訓練の実施に当たり消防機関に通報していること。 | |
統括防災管理者選任(解任)届出の有無 | 防災管理対象物で管理について権原が分かれているものにあっては、規則第51条の11の3において準用する規則第4条の2第1項の届出がされていること。 | |
全体についての防災管理に係る消防計画作成(変更)届出の有無 | 防災管理対象物で管理について権原が分かれているものにあっては、規則第51条の11の2において準用する規則第4条第1項の届出がされていること。 | |
避難上必要な施設等の維持管理 | 第8条の2の4に規定する避難上必要な施設及び防火戸について、適切に管理されていること。 |
備考 検査項目に係る消防法令の基準が申請防災管理対象物に適用がない場合は、当該検査項目は除外する。