○ストレスチェック制度実施規程

平成28年1月18日

消本訓令第1号

目次

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 ストレスチェック制度の実施体制(第4条―第7条)

第3章 ストレスチェック制度の実施方法

第1節 ストレスチェック(第8条―第16条)

第2節 医師による面接指導(第17条―第20条)

第3節 集団ごとの集計・分析(第21条―第23条)

第4章 記録の保存(第24条―第27条)

第5章 ストレスチェック制度に関する情報管理(第28条―第31条)

第6章 情報開示、訂正、追加及び削除と苦情処理(第32条―第34条)

第7章 不利益な取扱いの防止(第35条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この規程は、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)第66条の10の規定に基づくストレスチェック制度を吉川松伏消防組合(以下「組合」という。)において実施するに当たり、その実施方法等を定めるものとする。

2 ストレスチェック制度の実施方法等については、法令その他別に定めるものを除くほか、この規程の定めによる。

3 ストレスチェック制度の具体的な実施方法等については、衛生委員会において調査審議を行い、当該結果に基づいて実施するものとする。

(適用範囲)

第2条 この規程は、組合に従事する常勤の職員に適用する。

(制度の趣旨等の周知)

第3条 組合で実施するストレスチェック制度は、次の各号に掲げる趣旨により実施するものとし、当該趣旨の周知に努めるものとする。

(1) 職員自身のストレスへの気付き及びその対処の支援並びに職場環境の改善を通じて、メンタルヘルス不調となることを未然に防止する一次予防を目的とし、メンタルヘルス不調者の発見を一義的な目的とはしないものとする。

(2) 職員はストレスチェックを受ける義務まではないが、専門医療機関に通院中などの特別な事情がない限り、受けることが望ましいものとする。

(3) ストレスチェックの結果は直接職員に通知され、職員の同意なく組合が結果を入手しないものとするため、ストレスチェックを受ける際は、正直に回答するものとする。

(4) 職員が面接指導を申し出た場合や、ストレスチェックの結果を組合への提供に同意した場合は、組合が入手した結果は、職員の健康管理の目的のために使用し、それ以外の目的に利用しないものとする。

第2章 ストレスチェック制度の実施体制

(ストレスチェック制度担当)

第4条 ストレスチェック制度の実施計画の策定及び計画に基づく実施の管理等の実務を担当するストレスチェック制度担当は、総務課とする。

(ストレスチェック実施者)

第5条 ストレスチェックの実施者は、産業医及び外部医療機関等とし、産業医を実施代表者、外部医療機関等を共同実施者とする。

(ストレスチェック実施事務従事者)

第6条 実施者の指示によるストレスチェックの実施事務従事者は総務課職員とし、ストレスチェックの実施日程の調整、連絡、調査票配布、回収等の事務処理をする。

2 総務課職員であっても、組合の人事に関して権限を有する職員(管理又は監督の地位にある職員)は、ストレスチェックに関する個人情報を取扱う業務に従事しない。

(面接指導の実施者)

第7条 ストレスチェックの結果に基づく面接指導は、産業医、外部医療機関等又は産業医若しくは組合が必要と認めた場合、産業医若しくは組合が指定する医師による面接を実施する。

第3章 ストレスチェック制度の実施方法

第1節 ストレスチェック

(実施時期)

第8条 ストレスチェックは、原則として定期健康診断の時期に実施する。

(対象者)

第9条 ストレスチェックは、組合に従事する常勤の職員を対象に実施する。ただし、派遣職員のストレスチェック結果は、集団ごとの集計・分析の目的のみに使用する。

2 ストレスチェック実施期間中に、出張等の業務上の都合によりストレスチェックを受けることができなかった職員に対しては、別途期間を設定して、ストレスチェックを実施する。

3 ストレスチェック実施期間に休職していた職員のうち、休職期間が1月以上の職員については、ストレスチェックの対象外とする。

(受検の方法等)

第10条 職員は、専門医療機関に通院中などの特別な事情がない限り、組合が設定した期間中にストレスチェックを受けるよう努めなければならない。

2 ストレスチェックは、職員の健康管理を適切に行い、メンタルヘルス不調を予防する目的で行うため、ストレスチェックにおいて職員は自身のストレスの状況をありのままに回答するものとする。

3 組合は、全ての職員がストレスチェックを受けるよう、実施期間の開始日後に職員の受検の状況を把握し、受けていない職員に対して、実施事務従事者又は各課署室長を通じて受検の勧奨を行うものとする。

(調査票及び方法)

第11条 ストレスチェックは、調査票(様式第1号)又はこれと同等な調査票を用いて実施するものとする。

2 ストレスチェックは、紙媒体で実施するものとし、必要に応じて庁内LAN等を用いたオンラインで実施することができるものとする。

(ストレスの程度の評価方法・高ストレス者の選定方法)

第12条 ストレスチェックの個人結果の評価は、労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル(平成27年5月厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室。以下「マニュアル」という。)に示されている素点換算表を用いて換算し、その結果をレーダーチャートに示すこと又はこれと同等な方法により実施するものとする。

2 高ストレス者の選定は、マニュアルに示されている評価基準の例(その1)に準拠し、次の各号のいずれかを満たす者を高ストレス者とする。

(1) 心身のストレス反応(29項目)の合計点数が77点以上である者

(2) 仕事のストレス要因(17項目)及び周囲のサポート(9項目)を合算した合計点数が76点以上であって、かつ心身のストレス反応(29項目)の合計点数が63点以上である者

(ストレスチェック結果の通知方法)

第13条 ストレスチェックの個人結果の通知は、実施者の指示により、実施事務従事者又は外部医療機関等が、封筒に封入し紙媒体で配布又は電子メールで通知するものとする。

(セルフケア)

第14条 職員は、ストレスチェックの結果及び結果に記載された実施者による助言・指導に基づいて、適切にストレスを軽減するためのセルフケアを行うように努めなければならない。

(組合への結果提供に関する同意の取得方法)

第15条 ストレスチェックの結果を封筒又は電子メールにより各職員に通知する際に、結果を組合に提供することについて同意するかどうかの意思確認を行うものとし、組合への結果提供に同意する場合は、職員は結果通知の封筒に同封又は電子メールに添付された同意書(様式第2号)に入力又は記入し、発信者あてに送付しなければならない。

2 同意書により組合への結果通知に同意した職員については、実施者の指示により、実施事務従事者又は外部医療機関等が、総務課職員に通知された結果の写しを提供するものとする。

(ストレスチェックを受けるのに要する時間の取扱い)

第16条 ストレスチェックを受けるのに要する時間は、業務時間として取扱う。

2 職員は、業務時間中にストレスチェックを受けるものとし、管理者監督者は、職員が業務時間中にストレスチェックを受けることができるよう配慮しなければならない。

第2節 医師による面接指導

(面接指導の申出の方法)

第17条 ストレスチェックの結果、医師の面接指導を受ける必要があると判定された職員が、医師の面接指導を希望する場合は、結果通知の封筒に同封又は電子メールに添付された面接指導申出書(様式第3号)に記入又は入力し、結果通知の封筒又は電子メールを受け取ってから30日以内に、発信者あてに送付しなければならない。

2 医師の面接指導を受ける必要があると判定された職員から、結果通知後30日以内に面接指導申出書の提出がなされない場合は、実施者の指示により、実施事務従事者が、実施者名で、該当する職員に電話又は電子メールにより、申出の勧奨を行う。また、結果通知から30日を経過する前日(当該日が週休日等である場合は、それ以前の直近の勤務日)に、実施者の指示により、実施事務従事者が、実施者名で、該当する職員に電話又は電子メールにより、申出に関する最終的な意思確認を行う。なお、実施事務従事者は、電話で該当する職員に申出の勧奨又は最終的な意思確認を行う場合は、第三者にその職員が面接指導の対象者であることが知られることがないよう配慮しなければならない。

(面接指導の実施方法)

第18条 面接指導の実施日時及び場所は、面接指導を実施する産業医又は外部医療機関等の指示により、実施事務従事者が、該当する職員及び各課署室長に電話又は電子メールにより通知する。面接指導の実施日時は、面接指導申出書が提出されてから、30日以内に設定する。なお、実施事務従事者は、電話で該当する職員に実施日時及び場所を通知する場合は、第三者にその職員が面接指導の対象者であることが知られることがないよう配慮しなければならない。

2 通知を受けた職員は、指定された日時に面接指導を受けるものとし、各課署室長は、職員が指定された日時に面接指導を受けることができるよう配慮しなければならない。

3 面接指導を行う場所は、消防本部相談室、産業医又は外部医療機関等が指定した場所とする。

(面接指導結果に基づく医師の意見聴取方法)

第19条 組合は、産業医又は外部医療機関等に対して、面接指導が終了してから遅くとも30日以内に、面接指導結果報告書兼意見書(様式第4号)により、結果の報告及び意見の提出を求めるものとする。

(面接指導結果を踏まえた措置の実施方法)

第20条 面接指導の結果、就業上の措置が必要との意見書が産業医又は外部医療機関等から提出され、人事異動を含めた就業上の措置を実施する場合は、総務課長が、必要に応じて産業医又は外部医療機関等同席の上で、該当する職員に対して、就業上の措置の内容及びその理由等について説明を行うものとする。

2 職員は、正当な理由がない限り、組合が指示する就業上の措置に従わなければならない。

第3節 集団ごとの集計・分析

(集計・分析の対象集団)

第21条 ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析は、原則として、消防本部、各消防署の単位で行うものとする。

(集計・分析の方法)

第22条 集団ごとの集計・分析は、マニュアルに示されている仕事のストレス判定図を用いて行う。

(集計・分析結果の利用方法)

第23条 実施者の指示により、実施事務従事者が、総務課に消防本部、各消防署の単位に集計・分析したストレスチェック結果(個人のストレスチェック結果が特定されないもの)を提供する。

2 組合は、消防本部、各消防署の単位に集計・分析された結果に基づき、必要に応じて、職場環境の改善のための措置を実施するとともに、必要に応じて集計・分析された結果に基づいて各課署室長等に対して研修を行うものとする。職員は、組合が行う職場環境の改善のための措置の実施に協力しなければならない。

第4章 記録の保存

(ストレスチェック結果の記録の保存担当者)

第24条 ストレスチェック結果の記録の保存担当者は、実施事務従事者とする。

(ストレスチェック結果の記録の保存期間・保存場所)

第25条 ストレスチェック結果の記録は、組合のファイリング・キャビネット等に5年間保存する。

(ストレスチェック結果の記録の保存に関するセキュリティの確保)

第26条 保存担当者は、組合のファイリング・キャビネット等に保管されているストレスチェック結果が第三者に閲覧されることがないよう、責任をもって閲覧できるための施錠等を管理しなければならない。

(事業者に提供されたストレスチェック結果・面接指導結果の保存方法)

第27条 総務課は、職員の同意を得て組合に提供されたストレスチェック結果の写し、実施者から提供された集団ごとの集計・分析結果、面接指導を実施した産業医又は外部医療機関等から提供された面接指導結果報告書兼意見書(面接指導結果の記録)を、総務課で5年間保存する。

2 総務課は、第三者に組合に保管されているこれらの資料が閲覧されることがないよう、責任をもって施錠等の管理をしなければならない。

第5章 ストレスチェック制度に関する情報管理

(ストレスチェック結果の共有範囲)

第28条 職員の同意を得て組合に提供されたストレスチェックの結果の写しは、総務課のみで保有し、他の課署の職員には提供しない。

(面接指導結果の共有範囲)

第29条 面接指導を実施した産業医又は外部医療機関等から提供された面接指導結果報告書兼意見書(面接指導結果の記録)は、総務課のみで保有し、そのうち就業上の措置の内容など、職務遂行上必要な情報に限定して、該当する職員の課署室長に提供する。

(集団ごとの集計・分析結果の共有範囲)

第30条 実施者から提供された集計・分析結果は、総務課で保有するとともに、消防本部、各消防署の単位ごとの集計・分析結果については、当該課署室長に提供する。

2 消防本部、各消防署の単位ごとの集計・分析結果とその結果に基づいて実施した措置の内容は、衛生委員会に報告する。

(健康情報の取扱いの範囲)

第31条 ストレスチェック制度に関して取扱われる職員の健康情報のうち、診断名、検査値、具体的な愁訴の内容等のデータや詳細な医学的情報は、産業医又は外部医療機関等が取扱わなければならず、総務課に関連情報を提供する際には、適切に加工しなければならない。

第6章 情報開示、訂正、追加及び削除と苦情処理

(情報開示等の手続き)

第32条 職員は、ストレスチェック制度に関して情報の開示等を求める際には、所定の様式を、総務課に提出しなければならない。

(苦情申し立ての手続き)

第33条 職員は、ストレスチェック制度に関する情報の開示等について苦情の申し立てを行う際には、所定の様式を、総務課に提出しなければならない。

(守秘義務)

第34条 職員からの情報開示等や苦情申し立てに対応する総務課の職員は、それらの職務を通じて知り得た職員の秘密(ストレスチェックの結果その他の職員の健康情報)を、他人に漏らしてはならない。

第7章 不利益な取扱いの防止

(組合が行わない行為)

第35条 組合は、ストレスチェック制度に関して、次の各号に掲げる行為を行わないものとする。

(1) ストレスチェック結果に基づき、産業医又は外部医療機関等による面接指導の申出を行った職員に対して、申出を行ったことを理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(2) 職員の同意を得て組合に提供されたストレスチェック結果に基づき、ストレスチェック結果を理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(3) ストレスチェックを受けない職員に対して、受けないことを理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(4) ストレスチェック結果を組合に提供することに同意しない職員に対して、同意しないことを理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(5) 産業医又は外部医療機関等による面接指導が必要とされたにもかかわらず、面接指導の申出を行わない職員に対して、申出を行わないことを理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(6) 就業上の措置を行うに当たって、産業医又は外部医療機関等による面接指導の実施、面接指導を実施した産業医又は外部医療機関等からの意見聴取など、労働安全衛生法及び労働安全衛生規則に定められた手順を踏まずに、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(7) 面接指導の結果に基づいて、就業上の措置を行うに当たって、面接指導を実施した産業医又は外部医療機関等の意見とはその内容・程度が著しく異なるもの、医師の意見を勘案し必要と認められる範囲内となっていないもの、職員の実情が考慮されていないものなど、労働安全衛生法その他の法令に定められた要件を満たさない内容で、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(8) 面接指導の結果に基づいて、就業上の措置として、次に掲げる措置を行うこと。

 法令に基づかない処分をすること。

 期間を定めて任用される職員について任期の更新をしないこと。

 退職勧奨を行うこと。

 不当な動機・目的をもってなされたと判断されるような配置転換又は職位の変更を命じること。

 その他の地方公務員法等の関係法令に違反する措置を講じること。

この規程は、平成28年1月19日から施行する。

(平成29年消本訓令第1号)

この訓令は、平成29年4月1日から施行する。

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ストレスチェック制度実施規程

平成28年1月18日 消防本部訓令第1号

(平成29年4月1日施行)

体系情報
第3編 組織・処務/第1章
沿革情報
平成28年1月18日 消防本部訓令第1号
平成29年3月10日 消防本部訓令第1号