○吉川市職員等の旅費に関する条例
平成10年9月22日
条例第27号
職員等の旅費に関する条例(平成元年吉川町条例第4号)の全部を改正する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、別に定めるもののほか、公務のために旅行する職員等に対し支給する旅費に関し必要な事項を定めることを目的とする。
2 市が職員(市が給与又は報酬を支給している者をいう。以下同じ。)及び職員以外の者に対して支給する旅費に関しては、他の条例に特別の定めがある場合を除くほか、この条例の定めるところによる。
(1) 出張 職員が公務のため一時その在勤庁(常時勤務する在勤庁のない職員については、その住所又は居所)を離れて旅行し、又は職員以外の者が公務のため一時その住所又は居所を離れて旅行することをいう。
(2) 赴任 転任を命じられた職員がその転任に伴う移転のため旧在勤庁から新在勤庁に旅行することをいう。
(3) 調査活動 議員又は特別職の職員で非常勤のもの(議会の議員を除く。以下「非常勤特別職」という。)が、本市行政の円滑な推進を図るため、先進地方自治行政の実情及び専門的、技術的な事項について調査する活動をいう。
(4) 帰住 職員が死亡した場合において、その扶養親族又はその遺族が生活の根拠地となる地に旅行することをいう。
(5) 扶養親族 職員の配偶者(届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で、主として職員の収入によって生計を維持しているものをいう。
(6) 遺族 職員の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹並びに職員の死亡当時職員と生計を1にしていた他の親族をいう。
(旅費の支給)
第3条 職員が出張し、又は赴任した場合には、当該職員に対し、旅費を支給する。
(1) 職員が出張又は赴任のための旅行中に死亡した場合には、当該職員の遺族
(2) 職員が死亡した場合において、当該職員の遺族がその死亡の日の翌日から3月以内にその居住地を出発して帰住したときは、当該遺族
3 職員又は職員以外の者が市の機関の依頼又は要求に応じ、公務の遂行を補助するため証人、鑑定人、参考人、通訳等として旅行した場合には、その者に対し、旅費を支給する。
5 前2項の規定により支給する旅費は、他の条例に特別の定めがある場合を除くほか、任命権者が市長に協議して定める旅費とする。
(1) 前条第1項の規定に該当する旅行旅行命令
(2) 前条第3項の規定に該当する旅行旅行依頼
2 旅行命令権者は、電信、電話、郵便等の通信による連絡手段によっては公務の円滑な遂行を図ることができない場合でかつ予算上旅費の支出が可能である場合に限り、旅行命令等を発することができる。
4 旅行命令権者は、旅行命令等を発し、又はこれを変更するには、旅行命令簿又は旅行依頼簿(以下「旅行命令簿等」という。)に当該旅行に関する事項を記載し、これを当該旅行者に提示して行わなければならない。ただし、旅行命令簿等に当該旅行に関する事項を記載し、これを提示するいとまがない場合には、口頭により旅行命令等を発し、又はこれを変更することができる。この場合において、旅行命令権者は、できるだけ速やかに旅行命令簿等に当該旅行に関する事項を記載し、これを当該旅行者に提示しなければならない。
5 旅行命令簿等の記載事項及び様式は、市長が定める。
(旅行命令等に従わない旅行)
第5条 旅行者は、公務上の必要、天災その他やむを得ない事情により旅行命令等(前条第3項の規定により変更された旅行命令等を含む。以下この条において同じ。)に従って旅行することができない場合には、あらかじめ旅行命令権者に旅行命令等の変更の申請をしなければならない。
2 旅行者は、前項の規定による旅行命令等の変更の申請をするいとまがない場合には、旅行命令等に従わないで旅行した後、できるだけ速やかに旅行命令権者に旅行命令等の変更の申請をしなければならない。
3 旅行者が、前2項の規定による旅行命令等の変更の申請をせず、又は申請をしたがその変更が認められなかった場合において、旅行命令等に従わないで旅行したときは、当該旅行者は、旅行命令等に従った限度の旅行に対する旅費のみの支給を受けることができる。
(旅費の種類)
第6条 旅費の種類は、鉄道賃、船賃、航空賃、車賃、宿泊料、宿泊手当、食卓料、移転料、扶養親族移転料、支度料、旅行雑費及び死亡手当とする。
(旅費の計算)
第7条 旅費は、最も経済的な通常の経路及び方法により旅行した場合の旅費により計算する。ただし、公務上の必要又は天災その他やむを得ない事情により最も経済的な通常の経路又は方法によって旅行し難い場合には、その現によった経路及び方法によって計算する。
第8条 旅費計算上の旅行日数は、旅行のために現に要した日数による。
(旅費の請求手続)
第9条 旅費(概算払に係る旅費を含む。)の支給を受けようとする旅行者及び概算払に係る旅費の支給を受けた旅行者でその精算をしようとするものは、所定の請求書に必要な書類を添えて、これを旅行命令権者に提出しなければならない。この場合において、必要な添付書類の全部又は一部を提出しなかった者は、その請求に係る旅費額のうちその書類を提出しなかったため、その旅費の必要が明らかにされなかった部分の金額の支給を受けることができない。
第2章 国内旅行の旅費
(鉄道賃)
第10条 鉄道賃の額は、路程に応じ、その乗車に要する旅客運賃(以下この条において「運賃」という。)並びに次に規定する急行料金、座席指定料金及び寝台料金による。
(1) 急行料金を徴する線路による旅行の場合には、その乗車に要する急行料金
(2) 座席指定料金を徴する客車を運行する線路による旅行の場合には、運賃及び前号に規定する急行料金のほか、座席指定料金
(3) 公務上の必要により別に寝台料金を必要とした場合には、前2号に規定する運賃のほか、現に支払った寝台料金
(1) 特別急行列車(超特別急行を含む。)を運行する線路による旅行で片道75キロメートル以上のもの
(2) 普通急行列車又は準急行列車を運行する線路による旅行で片道50キロメートル以上のもの
3 第1項第2号に規定する座席指定料金は、普通急行列車を運行する線路による旅行で片道75キロメートル以上のものに該当する場合に限り、支給する。
(船賃)
第11条 船賃の額は、路程に応じ、次に規定する旅客運賃(はしけ賃及び桟橋賃を含む。以下この条において「運賃」という。)、寝台料金及び座席指定料金による。
(1) 運賃の等級を3階級に区分する船舶による旅行の場合には、中級の運賃
(2) 運賃の等級を2階級に区分する船舶による旅行の場合には、上級の運賃
(3) 運賃の等級を設けない船舶による旅行の場合には、その乗船に要する運賃
(4) 公務上の必要により別に寝台料金を必要とした場合には、前3号に規定する運賃のほか、現に支払った寝台料金
(5) 座席指定料金を徴する船舶を運行する航路による旅行の場合には、前各号に規定する運賃及び料金のほか、座席指定料金
(航空賃)
第12条 航空賃の額は、路程に応じ、現に支払った旅客運賃による。
(車賃)
第13条 車賃の額は、路程に応じ、一般乗合旅客自動車(道路運送法(昭和26年法律第183号)第3条第1号イに規定する一般乗合旅客自動車運送事業の用に供する自動車をいう。以下この条において同じ。)の乗車に要する旅客運賃による。
2 前項の規定にかかわらず、公務上の必要又は天災その他やむを得ない事情により一般乗合旅客自動車以外の陸路の輸送機関(鉄道を除く。)を利用した場合は、その実費額による。
(宿泊料)
第14条 宿泊料の額は、旅行中の固定宿泊施設での宿泊数に応じ、1泊当たりの実費額による。
(宿泊手当)
第15条 宿泊手当の額は、旅行中の宿泊数に応じ、1泊当たり2,000円とする。
(食卓料)
第16条 食卓料の額は、水路旅行及び航空旅行中の夜数に応じ、1夜当たり2,000円とする。
2 前項に規定する食卓料は、船賃若しくは航空賃のほかに別に食費を要する場合又は船賃若しくは航空賃を要しないが、食費を要する場合に限り、支給する。
(1) 旅行中の宿泊料に含まれない夕食代又は朝食代
(2) 議員又は非常勤特別職が調査活動として視察研修を行う場合の昼食代
(3) 前号に規定する視察研修に職員が随行する場合の昼食代
(移転料)
第17条 移転料の額は、赴任に伴う住所又は居所の移転について、路程に応じ、次に規定する額による。
(1) 赴任の際扶養親族を移転する場合には、旧在勤地から新在勤地までの路程に応じた別表の定額による額
(2) 赴任の際扶養親族を移転しない場合には、前号に規定する額の2分の1に相当する額
3 旅行命令権者は、公務上の必要、天災その他やむを得ない事情がある場合には、第1項第3号に規定する期間を延長することができる。
(扶養親族移転料)
第18条 扶養親族移転料の額は、赴任に伴う扶養親族の移転について、次に規定する額による。
(1) 赴任の際扶養親族を旧在勤地から新在勤地まで随伴する場合には、赴任を命じられた日における扶養親族1人ごとに、その移転の際における年齢に従い、次に規定する額の合計額
ア 12歳以上の者については、その移転の際における職員相当の鉄道賃、船賃、航空賃及び車賃の全額並びに宿泊料、宿泊手当及び食卓料の3分の2に相当する額
イ 12歳未満6歳以上の者については、アに規定する額の2分の1に相当する額
ウ 6歳未満の者については、その移転の際における職員相当の宿泊料、宿泊手当及び食卓料の3分の1に相当する額。ただし、6歳未満の者を3人以上随伴するときは、2人を超える者ごとにその移転の際における職員相当の鉄道賃及び船賃の2分の1に相当する金額を加算する。
2 職員が赴任を命ぜられた日において胎児であった子をその赴任の後移転する場合においては、扶養親族移転料の額の計算については、その子を赴任を命ぜられた日における扶養親族とみなして、前項の規定を適用する。
(遺族の旅費)
第19条 第3条第2項第1号の規定に該当する場合で、国内において死亡した場合に支給する旅費は、次に規定する旅費とする。
(1) 職員が出張中に死亡した場合には、死亡地から旧在勤地までの往復に要する旅費
(2) 職員が赴任中に死亡した場合には、赴任の例に準じて計算した死亡地から新在勤地までの旅費
3 第3条第2項第2号の規定により支給する旅費は、第18条第1項第1号の規定に準じて計算した居住地から帰住地までの鉄道賃、船賃、車賃及び食卓料とする。この場合において、同号中「赴任を命ぜられた日」とあるのは、「職員が死亡した日」と読み替えるものとする。
第3章 外国旅行の旅費
(鉄道賃)
第20条 鉄道賃の額は、路程に応じ、次に規定する旅客運賃(以下この条において「運賃」という。)、急行料金及び寝台料金(これらのものに対する通行税を含む。)による。
(1) 運賃の等級を3以上の階級に区分する線路による旅行の場合には、最上級の直近下位の級の運賃
(2) 運賃の等級を2階級に区分する線路による旅行の場合には、最上級の運賃
(3) 運賃の等級を設けない線路による旅行の場合には、その乗車に要する運賃
(4) 公務上の必要により別に急行料金又は寝台料金を必要とした場合には、前各号に規定する運賃のほか、現に支払った急行料金又は寝台料金
(船賃)
第21条 船賃の額は、路程に応じ、次に規定する旅客運賃(はしけ賃及び桟橋賃を含む。以下この条において「運賃」という。)及び寝台料金(これらのものに対する通行税を含む。)による。
(1) 運賃の等級を2以上の階級に区分する船舶による旅行の場合には、最上級の運賃とし、最上級の運賃を更に2以上に区分する船舶による旅行の場合には、次に規定する運賃
ア 最上級の運賃を3以上に区分する船舶による旅行の場合には、最下級の直近上位の級の運賃
イ 最上級の運賃を2に区分する船舶による旅行の場合には、下級の運賃
(2) 運賃の等級を設けない船舶による旅行の場合には、その乗船に要する運賃
(3) 公務上の必要により別に寝台料金を必要とした場合には、前2号に規定する運賃のほか、現に支払った寝台料金
(航空賃及び車賃)
第22条 航空賃の額は、路程に応じ、次に規定する旅客運賃(以下この条において「運賃」という。)による。
(1) 運賃の等級を2以上の階級に区分する航空路による旅行の場合には、最上級の直近下位の級の運賃
(2) 運賃の等級を設けない航空路による旅行の場合には、航空機の利用に要する運賃
2 車賃の額は、路程に応じ、実費額による。
(宿泊料、宿泊手当及び食卓料)
第23条 宿泊料の額は、旅行中の固定宿泊施設での宿泊数に応じ、1泊当たりの実費額による。
2 宿泊手当の額は、旅行目的地に滞在した宿泊数に応じ、1泊当たり3,000円とする。
3 食卓料の額は、1夜当たり3,000円とする。
(支度料)
第24条 外国への旅行に伴う支度料の額は、次に掲げる旅行期間に応じた額とする。
(1) 旅行期間1月以上3月未満 75,000円
(2) 旅行期間3月以上 88,000円
(旅行雑費)
第25条 外国への旅行に伴う旅行雑費の額は、旅行者の予防注射料、旅券の交付手数料及び査証手数料、外貨交換手数料並びに入出国税の実費額による。
(死亡手当)
第26条 死亡手当は、第3条第2項第1号の規定に該当する場合で、国外において死亡した場合に限り、460,000円を支給する。
第4章 雑則
(旅費の調整)
第27条 任命権者は、旅行者が公用の交通機関、宿泊施設等を利用して旅行した場合その他当該旅行における特別の事情により又は当該旅行の性質上この条例の規定による旅費を支給した場合には不当に旅費の実費を超えた旅費又は通常必要としない旅費を支給することとなる場合においては、その実費を超えることとなる部分の旅費又はその必要としない部分の旅費を支給しないことができる。
2 任命権者は、旅行者がこの条例の規定による旅費により旅行することが当該旅行における特別の事情により又は当該旅行の性質上困難である場合には、市長と協議して定める旅費を支給することができる。
(1) 市の所有する自動車(公用借上自動車を含む。)を利用した場合は、その路程に応じた鉄道賃及び車賃は支給しない。
(2) 市予算以外の経費から旅費が支給される場合は、その支給される旅費に相当する旅費は支給しない。
(3) 市予算から支出される負担金等に旅行者に対する旅費の一部又は全部が含まれている場合は、その重複する部分について旅費を支給しない。
(4) 在勤地以外の地に居住又は滞在する者が、その居住地又は滞在地から直ちに旅行する場合において、居住地又は滞在地から目的地に至る旅費額が在勤地から目的地に至る旅費額より多いときは、当該旅行については、在勤地から目的地に至る旅費を支給する。
(準用)
第28条 この条例に定めるもののほか、旅費の支給に関し必要な事項は、国家公務員等の旅費に関する法律(昭和25年法律第114号)を準用し、その都度市長が定める。
(規則への委任)
第29条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成11年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の吉川市職員等の旅費に関する条例の規定は、この条例の施行期日以後に出発する旅行から適用し、同日前に出発した旅行については、なお従前の例による。
(吉川市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)
3 吉川市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(昭和32年吉川町条例第2号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(議会の議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正)
4 議会の議員の報酬及び費用弁償等に関する条例(昭和44年吉川町条例第7号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(吉川市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部改正)
5 吉川市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例(昭和46年吉川町条例第20号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(証人等の実費弁償に関する条例の一部改正)
6 証人等の実費弁償に関する条例(平成3年吉川町条例第26号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(吉川市固定資産評価審査委員会条例の一部改正)
7 吉川市固定資産評価審査委員会条例(平成8年吉川町条例第13号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
附則(平成20年条例第12号)
この条例は、公布の日から施行する。
別表(第17条関係)
鉄道50km未満 | 鉄道50km以上100km未満 | 鉄道100km以上300km未満 | 鉄道300km以上500km未満 | 鉄道500km以上1,000km未満 | 鉄道1,000km以上1,500km未満 | 鉄道1,500km以上2,000km未満 | 鉄道2,000km以上 |
107,000円 | 123,000円 | 152,000円 | 187,000円 | 248,000円 | 261,000円 | 279,000円 | 324,000円 |