子どもの予防救急 

 

子どもの死亡原因の第1位は、不慮の事故によるものです。

子どもは、成長とともに行動範囲が広がります。思いがけない事故が起こる

可能性もたかくなります。事故が起こる前に予防することが、子どもの命を守

るのに大切です。

 

平成25年中の吉川市・松伏町での子供の救急要請件数

 

 

 年齢による事故と予防

 


1)0歳から1歳まで

生後4か月になると首も座り、身体に動きがみられます。6か月を過ぎてく

ると、寝返り、お座り、ハイハイ、つかまり立ちと徐々に可能になり物を指で

つかむことや、口に物を入れたりするようになります。発達も早く、昨日まで

できなかったことが急にできるようになり保護者の事故対応が遅れがちになる

年齢

 

転落

親が誤って落とす。

安定の悪い子供用いすより転落

ベッドから寝返りを打つことにより転落 

 

誤飲・窒息

うつぶせ寝による窒息

よだれ掛け等の紐が首に巻きつき窒息

手に触れたものをなんでも口にいれるため、タバコや小物による誤飲

 

熱傷

熱いままのミルクを飲ませたことによる熱傷

熱いお風呂による熱傷

食卓や台所で熱いものをかぶることによる熱傷

ストーブによる熱傷

 

溺水

浴槽への転落による溺水

洗濯機、バケツ、大きな水槽での溺水

 

予防

自分の周りのものすべてに興味を示しますが、危険を予知することはできませ

ん。事故を防ぐためには、周りにいる人の気配りと事故防止の認識を深めるこ

とが必要です。家庭内での危険を認識し、前もって排除しましょう。

 

2)1歳から2歳

一人で歩行できるようになり行動範囲もますます広くなり事故が多発する年

 

転倒・転落

階段からの転落

窓や高所からの転落

じゅうたんや敷居の段差での転倒

公園や庭などのつまづきやすいものによる転倒

 

窒息・誤飲

豆類が気管内に入り窒息

ビニール袋や風船、細い紐による窒息

タバコや小物の誤飲

 

熱傷

机の上の味噌汁など熱いものを頭からかぶり熱傷

熱い鍋やアイロンなどにふれ熱傷

 

溺水

浴槽への転落により溺水

水遊び用プール、溝、池での溺水

 

交通事故

路上で遊んでいて車に轢かれる

飛出しによる事故

 

予防

自分の子供の発育を知り、現在どれくらいのことができるのかを知らないと事

故はおこります。歩き始めたり、飛び上がったり、よじ登ったりと全てのもの

に興味を持つようになります。自分で身を守ることはできません。周りの人が

身を守ってあげなければいつでも事故が起こることを肝に命じましょう。また、

何が危険か安全かについて少しずつ話してあげましょう。

 

3)3歳から6歳

走ったり、登ったり活発な動きをするようになりますが、まだ周囲の状況に

対する判断は十分にできず、屋内から屋外での事故が多くなる年齢

 

転落

高所に登り転落

階段からの転落

ベランダに置いてあるものに登り転落

 

熱傷

花火による熱傷

ライターなど火遊びによる熱傷

 

溺水

川、池、海での溺水

水泳中の溺水

 

交通事故

道路で遊んでいて車に轢かれる

飛出しによる事故

車との接触による事故

 

予防

行動範囲もますます広がり危険に合う可能性が高くなります。ただ、何が危な

いか十分に理解できていません。危険と安全について十分に教えてあげましょ

う。

 

※全年齢において家庭内だけでなく地域全体で子どもの安全を考えることが必要です。